2024年紅白にも出場した今話題のこっちのけんとさん。
音楽の世界では、歌詞やメロディだけでなく、時には音以外の要素が深い意味を持つこともあります。
こっちのけんとの楽曲「はいよろこんで」では、特に注目すべきは歌詞に登場するモールス信号「・・・ ー ー ー ・・・」。
そこで今回は、このモールス信号がどんなメッセージを伝えているのか、そして「はいよろこんで」の楽曲にどんな影響を与えているのかを探ってみたいと思います。
1. モールス信号の基礎知識
モールス信号は、1837年にサミュエル・モールス(アメリカ)によって考案されたアルファベットや数字を「・(点)」と「-(線)」の組み合わせで表現する通信手段のこと。
このシンプルなモールス信号は、緊急時や重要なメッセージを強調する手段として使用されてきた歴史があります。
例えば、A→「・-」B→「-・・・」という信号でアルファベットや数字ごとに決まった変換があり、それらを組み合わせメッセージを送るのです。
「SOS」は、特に緊急事態で助けを求めるメッセージとして知られています。
2. 『はいよろこんで』におけるモールス信号の役割
「はいよろこんで」は、こっちのけんとのユニークな楽曲の中に「・・・ ー ー ー ・・・」(トントントン ツーツーツー トントントン)のモールス信号のような歌詞が含まれています。
この「・・・ ー ー ー ・・・」(トントントン ツーツーツー トントントン)は、モールス信号で「SOS」を表しています。
このモールス信号「・・・ ー ー ー ・・・」は、この楽曲においてどのような役割があるのでしょうか?
「SOS」を表すこの歌詞は楽曲のテーマのメッセージのひとつだと考えられます。
こっちのけんとさんは双極性障害(躁うつ病)で、鬱の時期と躁の時期を繰り返す病気であることを公表しています。
また過去様々な苦しみを抱えてきたけんとさん。
学生時代はいじめを受けたこともあり、お兄さん(菅田将暉)と比較しつらい思いをしたことも。
そして、鬱と診断されたこともあります。
また、こっちのけんとさんは、生きることや死ぬことについてもよく考えていると言います。
今回の『はいよろこんで』は双極性障害(躁うつ病)と診断されてから作った楽曲なんだそうです。
そして、歌詞における「SOS」は、心の中での叫びや、現実と向き合うための心のサバイバルを象徴しているのではないでしょうか。
けんとさんの繊細でやさしい性格と、今までの深い思いがこの曲に込められているのですね。
3. モールス信号のリズムと楽曲の構成
モールス信号の「SOS」は、そのリズムが非常に特徴的!
曲中にモールス信号を取り入れた曲は珍しいです。
「・・・ ー ー ー ・・・」(トントントン ツーツーツー トントントン)というパターンは、短い「・」が3つ、その後に長い「-」が3つ、最後にまた短い「・」が3つという形になります。
このリズムは音楽的にも非常にリズミカルで、強いインパクトを与えることができますよね。
こっちのけんとの「はいよろこんで」の中で、このリズムがどのように使われているかを探ることが、楽曲の深層理解につながります。
「・・・ ー ー ー ・・・」(SOS)が楽曲で反復的に使われているのは楽曲のメッセージ性をより強める効果があるでしょう。
4. 歌詞に込められたメッセージ
『はい喜んで』
『あなた方のため』
『はい謹んで』
『あなた方のために』
差し伸びてきた手
さながら正義仕立て
嫌嫌で生き延びて
わからずやに盾
『はい喜んであなた方のために』
『出来ることなら出来るとこまで』後一歩を踏み出して
嫌なこと思い出して
奈落音頭奏でろ
「・・・」
もう一歩を踏み出して
嫌なこと思い出して
鳴らせ君の3〜6マス
「・・・ーーー・・・」ギリギリダンスギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンスギリギリダンス(もっと鳴らせ)
ギリギリダンスギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンスギリギリダンス(もっと鳴らせ)
慣らせ君の病の町を
隠せ笑える他人のオピニオン
うっちゃれ正義の超人たちを
鳴らせ君の3〜6マス
・・・ーーー・・・怒り抱いても
優しさが勝つあなたの
欠けたとこが希望
(Save this game ,Mr.A.)
救われたのは僕のうちの1人で後一歩を踏み出して
嫌なこと思い出して
奈落音頭奏でろ
「・・・」
もう一歩を踏み出して
嫌なこと思い出して
鳴らせ君の3〜6マス
分かれ道思うがままGo to Earth
任せたきりワガママな言葉
さぁ!奏でろハクナマタタな音は
「・・・ーーー・・・」ギリギリダンスギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンスギリギリダンス(もっと鳴らせ)
ギリギリダンスギリギリダンス(踊れ)
ギリギリダンスギリギリダンス(もっと鳴らせ)慣らせ君の病の町を
隠せ笑える他人のオピニオン
うっちゃれ正義の超人たちを
鳴らせ君の3~6マス
・・・ーーー・・・『はい喜んであなた方のために』
『出来ることなら出来るとこまで』
『はい謹んであなた方のために』
鳴らせ君の3〜6マス
・・・ーーー・・・≪引用:はいよろこんで 歌詞≫
「はいよろこんで」の歌詞におけるモールス信号の登場は、一見、心地よいリズムで流されがちですがこの「SOS」のモールス信号を入れたことは深い意味を含んでいると推測されます。
またモールス信号の前に出てくる歌詞【鳴らせ君の3~6マス】も一見意味が分からないですよね。
(私は初めて聞いたとき、まったく分からなかったので3~6マスに意味があるとは知りませんでした。)
【鳴らせ君の3~6マス】の意味
はいよろこんでに出てくる「3~6マス」とは心電図の正常値を表しています。
3~6マスからズレてしまうと正常な心電図ではないということです。
〈鳴らせ君の3〜6マス〉+〈・・・ーーー・・・〉の意味
それらを合わせて考えると、
心と体のバランスが崩れる前に、つらいときは助けを求めてほしい!
というけんとさんからの大きなメッセージであることが分かります。
この意味が分かった時、この曲全体がまったく違うものに聞こえました。
人は誰もが、頑張りすぎて我慢しすぎて心と体が壊れてしまうことがあります。
特に、日本人は「頑張り屋」な気質なのでなかなか気が抜けない方も多いと思います。
そしてまわりにつらいことを打ち明けれず、ひとりで我慢してしまうことはないでしょうか?
そんな時は、勇気を出して打ち明けてみませんか?
身近な人に言いにくい方もいるでしょう。そんな時は、カウンセラーや病院の相談員だったり守秘義務を守って聞いてくれる方が今はたくさんいます。
オンラインでもたくさん見つけることができます。
(話す=放す)と言われます。
つらいときは誰かに話すだけでも変わると思います。
こっちのけんとさんは、自分のつらかった過去を経験として、
「もっとみんな頼っていいし、自分を大切にしてほしい」
という思いを伝えたいのではないでしょうか(^_-)
また、「はいよろこんで」というフレーズ自体が前向きな応答や喜びの気持ちを表しているため、その対比として「SOS」が使われることで、曲全体のメッセージ性がより深く表現されていると感じました。
5. モールス信号と現代の音楽文化
モールス信号が現代の音楽に登場することは珍しいですが、逆にそのユニークさがリスナーに強く印象を与えます。
過去にも
- ポールマッカートニー
- ピンクレディー
- 岡本真夜
などがモールス信号を使った曲を出しているとのこと!
音楽における「暗号」や「コード」としてモールス信号を使うことで、隠れたメッセージを強調することができます。
そんな歌詞をつくったけんとさん、独創的な発想と表現の自由さはまさに今までになかったオリジナリティがありますよね。
「はいよろこんで」の中で使われるモールス信号は、音楽をより深く味わうための一つのツールとして、視覚的にも聴覚的にも新たな発見を提供していると言えるでしょう。
まとめ:
こっちのけんとの「はいよろこんで」に登場するモールス信号「・・・ ー ー ー ・・・」は、楽曲のテーマやメッセージを強調する重要な要素です。
「はいよろこんで」から伝わるメッセージ
「心と体のバランスが崩れる前に、つらいときは助けを求めてほしい!」
「もっとみんな頼っていいし、自分を大切にしてほしい」
音楽の中でこの信号がどのように使われているのかを知ることで、楽曲の深いメッセージ性を知り、あらたな曲の魅力を感じることができました(^^♪
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